インナーチャイルドを紹介している映画まとめ

誰もが心の中に抱えているといわれるインナーチャイルド。

なんとなく心がモヤモヤしていながらそれが何なのかわからずに、日々の生活を送っていることが多いものですが、ひょっとしたらその原因はインナーチャイルドにあるのかもしれません。

しかし、インナーチャイルドの存在に自ら気づいたり感じたりすることはなかなかなく、実際のところイメージがわきにくいものです。

そこで今回は、インナーチャイルドについて知りたい、そのイメージを理解したいというときにおすすめの映画をご紹介しようと思います。

 

おもいでぽろぽろ

ジブリシリーズの「おもいでぽろぽろ」は、ジブリシリーズの中では少し地味なストーリーで、子供が観た時の印象と大人が観た時の印象では、その受け取り方や評価が違うといわれています。

東京に住むタエ子は27歳で未婚、お母さんは心配して縁談をもちかけるのですが、タエ子はその度に断ってしまいます。

そんな中、田舎暮らしに憧れをもっていたタエ子は、知り合いの田舎で畑仕事を手伝いながら夏休みを過ごします。

田舎へ向かう列車の中で、小学校5年生のころのことをふと思い出します。

そして、小学校5年生のタエ子と現地まで旅をともにするのでした。

小学校5年生とき、黒板に書かれた相合傘のことを思い出すタエ子。

目的地に着くと、農業を営なむ好青年トシオに教えてもらいながら農作業を手伝ううち、トシオにも心を開いていきます。

しかし、トシオのおばあさんに、トシオのお嫁さんになって欲しいといわれたことがきっかけで戸惑ってしまうのです。

結局二人のロマンスは実らず、タエ子は夏休みを終えて東京へ戻るのですが、トシオのことが気になり・・・

エンディングには、トシオの元へ戻ったタエ子がいて、手をつないで仲良く歩く二人を、小学校5年生のタエ子が祝福しているというシーンがあります。

小学校5年生のころ、黒板に書かれたように、二人の上に相合傘が描かれます。

小学校5年生の時のロマンス、その時黒板に書かれた相合傘とその時の気持ち、大人になってからのタエ子の行動、そして最後の相合傘のシーンに、考えさせられるところがあります。

本当にタエ子は東京に帰りたかったのか?トシオの元に戻りたかったのか?タエ子の本音は?

大人の私たちであれば、誰もがこういった葛藤があるのではないでしょうか。

今の生活に物足りなさを感じながらも毎日を過ごしてしまう、本当にやりたいことへの思いを押さえてしまう、過去の出来事に未練があったり、選択に後悔してしまったり・・・

派手さはないものの、心が引き込まれるような作品です。

 

八日目の蝉

アダルトチルドレンやインナーチャイルドの思いを非常に感じられる映画がこちらです。

不倫の末妊娠した希和子は、母になる喜びを感じながらも出産をあきらめざるを得ませんでした。

中絶後、希和子は不倫相手の奥さんが同時期に出産していたことを知ります。

希和子は、自分の心にけじめをつけるために赤ちゃんを一目見ようと、不倫相手の家に忍び込むのですが、発作的に赤ちゃんを抱きかかえて連れ出してしまいます。

その後、希和子は逃亡しながらも、愛情を一杯そそぎながら必死で赤ちゃん(薫)を育てていくのですが、結局警察に捕まってしまうのです。

今まで愛してくれたお母さんが突然警察に連れていかれ、生みの母の元へ返された薫は、戸惑います。

名前も恵里菜と変わりました。

知らない人が突然お母さんとお父さんになりました。

愛してくれた母はどこへ行ったのか?

お母さんは悪い人だったのか?

そんな薫(恵里菜)も大人になり、妻子のある人と不倫をします。そして、不倫相手の子供を妊娠します。

しかし、薫(恵里菜)は生まないという選択を考えます。

その後、小さいころに仲良しだった千草と再開することで、過去の出来事がよみがえってきます。

薫であったころの気持ち、薫のお母さんのこと、自分が愛されていたことを思い出すのです。

血のつながり。愛情と信頼のつながり。

人間にとってどちらも大切なのです。

 

キッド

ディズニー社制作のキッドは、インナーチャイルドをうまく描写したファンタジー映画です。

あらすじ

“ラス・デューリッツ(ブルース・ウィリス)は有名人にイメージ・アップのためのアドバイスをほどこす優秀なイメージ・コンサルタントで、リッチな独身生活者。唯一の肉親である父親とは長年疎遠で、傲慢なまでに自信たっぷりの男だ。

カメラマン兼アシスタントのエイミー(エミリー・モーティマー)は、そんなラスにことあるごとにお説教。

間もなく40歳を迎えるある夜、ラスは自宅で小さな男の子を目撃する。

その時は見失ってしまうが、翌日、もう一度その少年に出会ったラスは、少年が昔の自分=ラスティ(スペンサー・ブレスリン)であることを知る。

話をするうちに、ラスは今の自分が子供の頃の夢をひとつも叶えていないことに、がく然とする。パイロットを夢見ていたこと。

大人になったら犬を飼おうと思っていたこと。

幸福な家族を作ること。そして、ラスティにもうすぐ訪れる8歳の誕生日が、自分の人生で最悪の日だったことを思い出す。

その日、悪ガキの手から犬を助けようとして、逆に殴られたことをきっかけに、ラスはいじめられっ子になってしまったのだ。

その思い出を塗り替えようと、誕生日、ラスティは悪ガキに勝負を挑む。

ラスのクライアントの一人、ボクサーのケニーから教わったボクシングで、みごと悪ガキのボスをやっつけるラスティ。

しかし誕生日の最悪な出来事は、まだ終わっていなかった。

この日、幼いラスは、母親がガンで助からない事実を知ってしまったのだった。

しかし大人になったラスは、妻を失うことを恐れるあまり、息子に冷たい態度を取りつづけてきた自分の父親を許すことができた。

飛行場のカフェで誕生日を祝う二人の前に、犬を連れた老人が現れる。それは70歳のラスだった。

老人のラスは、自分の操縦する飛行機で家族と共に旅行に出かけるところだという。

その姿に励まされたラスとラスティは、それぞれの人生に戻るのだった。”

大人になっても心に問題を抱えていたラスが、過去の時間の中に入り込み、当時の出来事を再体験しています。

人間の脳が物事を理解して受けいれるためには、この「再体験」がとても大切なのです。

インナーチャイルドセラピーなどにより、自分のインナーチャイルドの姿を目にすることがあるといわれていますが、この映画ではそのイメージを、うまく映像化させているのではないでしょうか。

この映画のように自分のインナーチャイルドと語りあうことができるといいですね。

 

クリスマスキャロル

チャールズ・ディケンズの有名な小説、クリスマス・キャロルをディズニーが映画化しました。

スクルージというケチで冷たい初老のおじさんがいます。

クリスマスだというのに、周りの人に文句を言ったり、いじわるを言ってばかりいます。

そんなとき、スクルージのところへ3人の精霊が現れました。

過去のクリスマスの精霊、現在のクリスマスの精霊、未来のクリスマスの精霊です。

過去のクリスマスの精霊は、スクルージがまだ「お金の欲の取りつかれる前」の時代へ連れていきました。

現在のクリスマスの精霊は、貧しくても幸せに温かくくらす「クラチット」の家に連れていきます。

しかし、クラチットの末っ子のティムは病気で病んでいることを知ります。

未来のクリスマスの精霊が連れて行った場所には、スクルージの姿はありませんでした。

悪い男が死んだという話を聞き、死体から衣服をはぎとり、その男の店からは金品が盗まれ、荒れ果てたお墓は自分のものでした。

過去、現在、未来を旅したスクルージは、自分を見つめなおします。

そして改心することを決意します。今ならまだ未来を変えることができるからです。

スクルージおじさんも、固く縛られてしまっていた心のカギを解くことで、自分を変えることができたのでしょう。

今の自分、過去の自分を見つめなおすことは、心のブロックを解き放つことにつながるのですね。

 

《まとめ》

インナーチャイルドを紹介している映画をまとめてみました。

中には、すでに観たことがあるという映画もあったのではないかと思います。

映画は何度見ても良いものですが、インナーチャイルドを意識してみると、さらに深い理解や、違った感情を得ることができるかもしれません。

インナーチャイルド自体のイメージがわかないという方も、ぜひこれらの映画をインナーチャイルドを意識しながらご覧になってみてはいいかがでしょうか。

これらの映画のように、過去に向き合う、自分を見つめなおすことが、トラウマを癒すことにつながりそうですね。

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